これから初めて屋久島へ行く方、登山・トレッキングの初心者の方は屋久島登山でどのような服装をすれば良いのか悩みますよね。
屋久島の気候ではどんな服装がベスト?
そもそも登山専用の衣類は必要なの?
今回は登山歴10年、屋久島歴2回の僕が、屋久島登山で必要な衣類や装備について徹底解説していきます。
ぜひ、本記事を参考に早めの準備をしてくださいね。
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目次
屋久島の季節ごとの気候は?
まずは屋久島の気候について簡単に説明します。
屋久島は鹿児島から南へ約60km離れた島であり、平野部は年間を通して温暖な気候です。
ただし、山間部は気温が低く、特に12〜2月の冬場は氷点下まえ冷え込み積雪もあります。
降水量は日本一で、全国平均の約3倍。
詳しくは下記記事にて紹介しています。

降水量は多いものの、梅雨の時期以外は晴れる日も結構多く、特に10〜11月は降水量も少なく気温もちょうど良いのでベストシーズンです。
縄文杉や白谷雲水峡に関しては年間を通して登ることができますが、特に4〜5月、10〜11月は気候が良いので歩きやすいですよ。
屋久島トレッキングの服装
次に屋久島でトレッキングする時の服装をご紹介します。
今回は実際に自分がモデルになってみました。
「こんな感じでいいのかな」
とイメージしていただければOKです。
変顔があったらスルーしてくれてかまいませんww
春・秋(3〜5月、10〜11月)

屋久島の春・秋は日中の気温も暖かく過ごしやすいので、普段の春・秋のような格好で大丈夫です。
ただ、3月初旬や11月下旬、また春・秋でも朝晩は冷えるのでフリースか薄手のダウンジャケットは必要です。
日中は天気が良ければ山間部でも20度以上になり汗をかきやすいので、インナーシャツは速乾性のあるものを選ぶと良いです。
夏(6〜9月)

夏になると山間部でも30度を越えることがあり、結構暑いです。
暑いから半袖でも良いですが、夏になると紫外線が強くなるので、僕は夏でもアンダーウェアは長袖を着ています。
速乾性のある長袖アンダーウェアなら汗をかいてもベタつきませんし、日焼け止めにもなります。
日焼け止めクリームは塗っても汗で流れていってしまいますからね・・・(笑)
冬(12〜2月)

屋久島は冬でも本州に比べて温暖ですが、山間部は氷点下まで冷えることがあります。
冬場に縄文杉や白谷雲水峡へ行く場合は、厚手のダウンジャケットがあると良いでしょう。
また、パンツの下にヒートテックタイツなどを履いていっても良いかも。
歩いていると暑くなってくるので、体温調節できるように薄手のダウンジャケットかフリースもあると良いです。
屋久島登山の装備リスト
みなさんは登山・トレッキングするにあたって、こんな疑問を感じたことがあるのではないでしょうか。
「登山専用の装備・ウエアって必要なの?」
結論から言うと、以下のものは絶対に登山専用にしましょう。
- リュック
- 登山靴
- レインウェア(アウター)
- パンツ(もしくはショートパンツ+タイツ)
なぜ必要なのか。
その理由は各項目で説明していきますね。
必須の装備
リュック登山専用
登山の必需品といえるリュック。
市販のオシャレリュックじゃだめ?
という質問が飛んできそうですが、個人的には市販のリュックはオススメしません。
なぜなら、疲れやすいのと背中が汗で蒸れてくるから。
登山用のリュックの特徴は、
- 背中が蒸れにくい
- 背負いやすく疲れにくい
- ポケットが多いなど機能性に優れている
など、登山者のことを徹底的に考慮した作りになっています。
特に、長時間のトレッキングにおいて背負いやすさと蒸れにくいことはとても重要です。
疲れを残さないためにも、登山用リュックを持参しましょう。
リュックの容量は、日帰りなら20〜25リットル程度で十分です。
クッカー&ストーブセットを持っていくという方は25〜30リットルあると安心です。
登山用リュックは屋久島の登山用品店でレンタルすることも可能です。
登山靴(トレッキングシューズ)登山専用
登山において、登山靴は最重要アイテムの一つです。
登山靴が必須な理由は、
- ケガをしにくい
- 疲れにくい
- 滑りにくい
- 水が中に浸透しにくい
などです。
登山道は岩場や木の幹、ぬかるみなど不安定で歩きにくい道が連続するので、
スニーカーなどではすぐ疲れてしまいますし滑りやすいのでケガをするリスクが高いです。
例えば、縄文杉へ行くルートでも後半は以下のように不安定な道が多々あります。

また、水たまりなどぬかるんだ道を通るときも、スニーカーだとすぐに濡れて水が中に浸透してしまいます。
こうした登山道を歩きやすくしてくれる必須アイテムが登山靴です。
登山靴の特徴を挙げると、
- 堅牢性がある
- 岩場でも滑りにくいソール構造になっている
- 防水性がある
などがあります。
登山道では岩場や木の幹に足をぶつける回数も多くなりますが、堅牢性がある登山靴が守ってくれるためケガもしにくいです。
水たまりを通らないと行けない場面でも、登山靴ならへっちゃらです。
縄文杉まで行く方や、白谷雲水峡でも太鼓岩まで行く方は登山靴が必須です。
登山靴もレンタルすることができます。
登山用くつ下(ロング)
登山靴を履く上で重要になってくるのがくつ下です。
登山用のくつ下は必須とまではいきませんが、あった方が良いです。
登山用くつ下のメリットとして、
- 靴擦れしにくい
- 蒸れにくい
- 温かい(保温性がある)
などがあります。
登山用でなくても大丈夫ですが、基本的にはロングソックスを選びましょう。
逆にNGなのはくるぶし丈までしかないショートソックスです。
くるぶしで靴擦れするので、絶対に避けましょう。
アンダーウェア(ベースレイヤー)
登山する上での快適性を左右するアイテムがアンダーウェア(ベースレイヤー)です。
登山する時の上半身の服装は、以下の3層構造が基本です。
- ベースレイヤー(アンダーウェア、Tシャツなど)
- ミドルレイヤー(フリース、ダウンジャケットなど)
- アウター(レインウェアなど)
その一番の基礎となるベースレイヤーは、速乾性に優れたものを選ぶと良いです。
速乾性のベースレイヤーなら汗をかいてもすぐ乾くのでベタつきませんし、ベタつきによる冷えもありません。
逆に、普通のTシャツだと乾きにくく、汗で底冷えして体調を崩してしまう恐れもあります。
僕がベースレイヤーとして愛用しているのは、メリノウール素材の長袖アンダーウェア。
朝晩など冷える場面では温かく、日中など暑い場面では汗もすぐ吸収して乾くので体温調節がラクです。
また、半袖が良いという方は以下のような速乾性Tシャツもおすすめです。
とにかく、すぐ乾く素材のベースレイヤーを選びましょう。
フリース・ダウンジャケット(ミドルレイヤー)
ベースレイヤーの上に着る防寒具がミドルレイヤー。
ミドルレイヤーはなるべく軽量で温かいものを選びましょう。
夏でも山間部の朝晩は冷えるので、防寒対策としてミドルレイヤーは必須です。
暑ければ脱いで調整できますが、寒いのに防寒着がなかったら・・・。
ユニクロの軽量ダウンジャケットでも良いので、必ず持っていきましょう。
レインウェア(アウター)登山専用
山の天気は変わりやすいです。
特に屋久島の天気の変わりやすさは有名で、平野部では晴れているのに山間部だけ雨、ということも珍しくありません。
そんな時にレインウェアが活躍します。
レインウェアは撥水性が高く、蒸れにくい素材(ゴアテックス)でできているので、雨の日の登山も快適です。
雨ガッパはどうなの?
と思う方もいるかもしれませんが、基本的におすすめしません。
雨ガッパだと歩きにくいし耐久性が低いので、ちょっとの衝撃で破れてしまう恐れがあります。
また、レインウェアに比べて蒸れやすいので、不快だけでなく蒸れによって体温が奪われてしまうのでよろしくありません。
レインウェアは登山専用のものを選びましょう。
屋久島でレンタルすることもできます。
パンツ登山専用
パンツも基本的に登山用を選びましょう。
理由は、
- 速乾性が高い
- ストレッチ性があって動きやすい
からです。
逆に絶対にNGなパンツはジーンズです。
ジーンズだと汗をかいても乾きにくく、また伸縮性もないので肌に張り付いて動きにくいからです。
動きにくいとケガをしやすくなるので、ジーンズは避けましょう。
パンツでも色んな種類、色がありますが、黒だと以下のようになります。

また、最近だとタイツの上にショートパンツを履くスタイルが流行っていますね。
こちらの方がオシャレなのか、山ガールの間では人気のスタイルです。

基本的にはどちらでもOKです。
あなたのスタイルに合わせて選びましょう。
帽子・ハット
帽子やハットも登山では必須アイテムです。
特に晴れの日、日光が頭皮に直接降り注ぐことになります。
長時間露出していると頭皮に良くないだけでなく、熱を吸収して熱中症で倒れてしまう恐れがあります。
熱中症を防ぐという意味でも、帽子やハットは必要といえます。
帽子にも色いろと種類がありますが、登山ではなるべくツバ広のものを選ぶと良いです。
ヘッドライト
縄文杉トレッキングなど、早朝に行動する方はヘッドライトが必要になります。
特に冬は日の出が遅く、日の入りが早いので、冬季シーズンに行かれる方は必須です。
登山道には街頭がないので、ライトがなければ行動できません。
早朝に行動する方、小屋泊する方は準備しておきましょう。
こちらもレンタルすることができます。
あると便利な装備
これまでは屋久島登山で必須のウエア・装備をご紹介してきました。
ここからは、屋久島登山であると便利な装備をご紹介します。
ストック
BLACK DIAMOND(ブラックダイヤモンド) トレイル BD82328
ストックには歩行時の足の負担を軽減してくれたり、不整地での転倒防止をしてくれるなどのメリットがあります。
特に下山時は足にかなりの負担がかかるので、ストックがあるとかなり楽です。
ただ、岩場や急斜面など危険箇所ではストックを使うと危ないので、そういう場面では収納して歩きましょう。
また、あまりストックに頼り過ぎるとバランスを崩して転倒してしまうこともあるので注意が必要です。
ストックは登山用品店でレンタルすることもできます。
手袋・グローブ
冬場や初春など、冷える季節は手袋があると快適です。
また、夏でも岩場など手を使って登る場面では手袋が活躍します。
最近はそのままスマートフォンが使える手袋も発売されているので、いちいち手袋を外さなくてもスマホで写真撮ったりできるので便利ですね。
ゲイター
ゲイター(スパッツとも呼ばれている)は、登山靴とスボンとの隙間をカバーするアイテムで、靴内への泥や砂の侵入を防いでくれます。
水たまりやぬかるみの多い場所、沢渡りをする時などにあると便利です。
屋久島でも雨の日やその翌日などにゲイターがあると良いかもしれません。
サングラス
日差しの強い日はサングラスもあると良いです。
紫外線は肌だけでなく目にも良くありません。
山間部は標高が高い分、平野部よりも紫外線が強いですからね。
サングラスがあれば紫外線対策にもなりますし、ちょっとカッコよく見えるのでおすすめです(笑)
ジェットボイル
ジェットボイルはお湯を最速で沸かすことができるストーブの一種です。
僕が縄文杉見学を終えて昼休憩している時に、近くにいた登山客の一人がお湯を沸かしてコーヒーを飲んでいたんですが、
これまた美味しそうに飲むんですよね〜(笑)
その登山客を見て、自分もストーブ持っていけばよかった!と後悔したので、もし山でコーヒー飲みたい方は迷わずに持っていくことをオススメします。
ジェットボイルでなくても、プリムスのストーブとコッフェル、ガス缶があれば実現可能です。
ちなみに、安房の「山岳太郎ショップ」に行けばジェットボイルのレンタルもできます。
チタン製マグカップ
山でコーヒー飲むなら、マグカップも忘れずに。
マグカップの中でもチタン製は、
- とにかく軽量
- 口を付ける部分が熱くなりにくい
というメリットがあります。
チタン製マグカップの中でもスノーピークのものは大人気で、アウトドアショップに行っても売り切れていることが多いそうです。
コーヒーのお供に、チタン製のマグカップはぜひ用意しておきたいものです。
まとめ
以上、屋久島登山で必要な衣類・装備をご紹介しました。
登山が初めてという方にとって、登山用品を揃えるのは金銭的にハードルが高いかもしれません。
もし、なるべくお金をかけずに屋久島登山をするなら、現地でレンタルするという手もあります。
リュックや登山靴、くつ下、レインウェア、ヘッドライトなど必須アイテムは全てレンタル可能です。
屋久島以外で登山する機会がない方はレンタルがおすすめですが、これからも登山・トレッキングをするつもりがあるのなら思い切って購入しましょう。